八王子市 清水入り緑地の里山的整備プロジェクト

これまでの活動記録

清水入り緑地の新しい里山的公園作り 2019春

下の文章は、日本郵政グループの社員の人々に配られたものをベースにしております。現代の都市近郊の「里山」を位置づける説明になっています。


里山を「SATOYAMA」と書くと、国際語として通じるようになりました。また、「森林浴」を「SHINRINYOKU」と書くと、国際語として通じます。

最近になって、かつての「森と共に生きる日本人の姿」が、海外の人々に非常に高い評価を得るるようになってきました。

どうしてでしょうか?

それは、地球環境問題が徐々に深刻になり、気候変動が目立ち始め、「持続可能な発展」が全世界で叫ばれるようになってきた今日、かつての「里山」は、地域の人がシッカリと「持続可能」に関わり生活していたシステムであったことが、明らかになってきたからです。

以前は、「一本でも木を伐ることは森林破壊だ」と呼ぶ自然保護者もいましたが、それは間違いです。日本人は縄文の古から、集落周辺の木を適度に「手入れ」しながら、驚くほど長い間、その里山を利用し続け、それでいて「自然生態系がむしろ豊かになる術」を持っていたのです。そのことが、最近になり見直されてきたのです。

縄文時代の調査から、その時代にもはや栗の植林をしつつ、その実を食べ、時に建築にも使っていたことが、遺伝子の研究から明らかになっています。漆も塗っていました。

人類の先祖は、440万年前くらい前に、直立二本歩行を森の中で始め、木の上に住居を作り、木の実を食べていたことも分かってきました。

日本でも三内丸山遺跡などの研究から、日本人が如何に森と共に生きてきた歴史が長いのかが、証明されています。

戦後の里山

1950年代に入っても日本の多くの人は、里山からたくさんの食糧を得ていましたし、里山は薪や炭という自然の燃料の宝庫でもあり、また子供の遊び場でもありました。そして全く意識せずに「森林浴=SHINRINYOKU」をしていました。

しかし、今はどうでしょう?

産業革命が遅かった日本は、20世紀に入るやいなや、食糧革命やエネルギー革命を急速に進行させ、欧米に追いつけ追い越せ!を合言葉に、都市周辺の景色を一変させていきました。

里山は明らかに邪魔者扱いされ、徐々に姿を消していきました。

ところが、その産業革命以降の大きな変化の行きついた現代、心身共に健康に生きられない状況が日本中に広がっています。

その困った事態への落ち込みを防ぐために、現代において「里山」が大きくクローズアップされ、「森林浴」の大切さも再認識され始めたのです。

背丈くらいの笹が一面繁茂していた斜面も見違えるような林床へ。2019年春、ここに堆肥用竹囲を設置。 2018年秋・第1回JP作業。笹班は、手鎌によって次々笹を刈り、見えなかった林床が現れ始める。

 

里山と人の関係

そもそも人間は、一日に20kgくらいの空気を吸います。また2㎏くらいの水を飲みます。さらに2㎏くらいの食べ物を体に入れます。

この空気を水と食料は、人間の健康に良いもので、有害でないものでなくてはなりません。この三つの要素のベースは、かつての日本では、多くは里山にあります。

人間は、35兆以上はあると言われる細胞を2年くらいで殆ど入れ替えます。その入れ替わる細胞の素は空気と水と食料です。それを準備する大切な役割を持った里山が壊れると、人間の基本的健康も損なわれるのです。

この古来からの循環は、現代でも基本的には変わっていません。

清水入り緑地を健康な里山的公園へ

里山は、昔から常に「手入れ」をされてきました。適度に木が伐られ、林床に光が入り、大きな木と中くらいの木と小さな木がバランスよく配置され、林床に多種多様な草花が育ち、鳥や昆虫が飛び交い、林内を風が流れ、そんな理想的な里山があったのです。

残念ながら清水入り緑地はその理想から段々とズレてきた結果、現在ではかなり不健康になっています。

まず、笹と竹が多すぎます。昔から笹や竹は身近にありましたが、「手入れ」することで、その量は適度にコントロールされて来ました。

今は、人の手が入らず、笹や竹が極端に繁茂し生態系が貧しくなっています。一見、緑の多い土地「緑地」であっても内容は不健康で、これは全国的な傾向ですが、清水入り緑地もその一つです。

そこで私達は、笹や竹を適度に駆除することから始めています。笹を刈ると見晴らしが良くなり、林床へ光が届き、次世代を担う木が芽を出し、草花も育ち始めます。

密度の高くなった笹原や竹林を除去した後、もともと自生していた樹木を育てて生態系を戻します。昨秋は苗畑を造り、緑地内で拾ったドングリを植えました。

10人の手作業は、1台に機械にも勝る。誰もが出来る活動へ

日常的に緑地内で作業していると、散歩などをしている地域の方々から、お声かけをいただきます。

皆さん、昨秋、郵政グループで行った笹退治に「とても気持ちが良くなった」「ありがとう」という感想をお持ちになり、苗畑作業や笹刈りにも参加したいと言われる人もいます。

どうぞ、オフィスに戻られたら、是非、周りの方々へお声かけいただき、年に数回のこの作業にお出かけくださるよう、活動を広めてください。

かつての日本人が行ってきた誰もが出来る作業を続け、新しい里山との関わりを見つけていきましょう。

2019 春・第2回JP 作業日の準備。当日、みんなで完成予定の、林内の竹を使った堆肥用竹囲い。 2018 秋・第1回JP 作業日。その日、緑地内で拾ったコナラやクヌギ(どんぐり)を蒔きました。
 
JPグループ社員ボランティア  

その他の活動記録

活動報告No.1 活動報告No.2